私は2005年から約10年間、原子力ビジネスの規制の世界にいました。この間、2011年には、世界に衝撃を与えた福島原子力事故を当事者の一人として経験しました
私が社会人になってから約40年にわたってかかわった航空ビジネスは、1905年ライト兄弟が初飛行を成功させてから現在に至るまで100年以上の歴史を刻み、その中で数多くの深刻な事故を経験してきました。原子力の平和利用に関しては、1953年のアイゼンハワー大統領の演説から60年以上の歴史を刻み、その中で福島事故以前にもスリーマイルアイランド原子力発電所、チェルノブイリの原子力発電所における深刻な事故を経験してきました
航空と原子力平和利用との間で共通していることは、これら深刻な事故に挫折することなくこれを克服することによって飛躍的に安全のレベルを高め、人類の発展に寄与してきたことです。航空と原子力、両方に係ってきた経験を活かし、“原子力の安全”について私なりの意見を発信していきたいと思います