3月末から4月初めにかけて各種の野菜の種蒔きをしました。定番の小松菜や水菜、サニーレタス、チンゲンサイ、大根、等々は既に1ラウンド目の収穫が終わり、2ラウンド目の栽培に掛かっているものもあります
これ等の定番野菜の他に、タイトルにあるような「近所の八百屋では手に入らない野菜の栽培」も手掛けておりますので、以下にその栽培記録を纏めてご報告します
-野沢菜-
上の写真は、一昨年のゴールデンウィークに野沢温泉で「菜の花まつり」を見物した時に撮った写真です。遠くに見える川は日本一の大河「信濃川」につながる千曲川、一面に黄色く咲き乱れている黄色い花は、長野県の冬の名物:「野沢菜漬け」に用いられる「野沢菜」の花です。見渡す限り咲いているさまは中々壮観でした。この野菜の名称は、勿論”野沢”という地名に因んでつけられたことは明白ですが、この野菜の由来(例えば、大阪の天王寺付近で栽培されている”天王寺蕪”を持ち込んだ、など)については諸説あるようです。
まつりの中心部では、主催している「瑞穂の郷づくり委員会」(地方創生のために頑張っている飯山市観光局のホームページ参照)が、訪れた観光客に野沢菜の種を無料で配っており、一緒に行った友人の分も併せ5袋ほど持って帰りました;
以降、持ち帰った種を栽培しておりますが、この野菜の特徴として、① 成長が極めて速い事、② 暑さ、寒さに強い事、があり我が家の定番野菜になりつつあります
野沢菜は生命力が強いので、上の写真の様に葉を掻きとって収穫すればまたすぐに葉が出てくるで、何回でも収穫が可能です。利用方法は、御浸しや炒め物、など、小松菜と同じ様に万能野菜として重宝しています
今回は、「野沢菜漬け」も試してみました;
勿論、一冬越して発酵してあめ色となった野沢菜の味にはかないませんが、ちゃんと野沢菜の味がする立派な野沢菜漬けになりました。少なくとも高速道路のサービスエリアで購入する野沢菜漬けには引けを取りません!
また、長野県出身の友人から聞いた、もう一つの野沢菜の利用法である、根の部分の「カブ/蕪」の粕漬にも挑戦してみることにしました;
普通のカブに比べるとちょっと硬いので、どのような出来栄えになるかやや不安がありますが、珍味を越えて旨いものであればまたご報告します
-プンタレッラ-
今年の冬、私の盟友数人が”豪華イタリア・アルプス・スキー旅行”を敢行いたしました。帰ってきた後の会食で、スキーの話はそっちのけで現地の市場で購入した”プンタレッラ“の料理の話で盛り上がりました。私も何度か仕事でイタリアに行ったことがあり、またイタリアンが好きなので日本でもイタリアンのレストランにはよく出かけていますが、未だにプンタレッラを食べた経験はありませんでした。ちょっと悔しいので、帰宅後すぐにネットで調べ、通信販売で種を入手いたしました;
イタリアでは通常冬野菜として売られているものなので、日本でも秋蒔きが正解だと思いますが、どのような野菜か早く知りたいので4月初めに種まきをしてみました。株間を20~30センチにすると書いてあるので、やや大きめで底の深いコンテナに最終的に3株となるよう育ててみました。栽培日数は3~4ヶ月と書いてありましたが、東京あたりでの春蒔きではもう少し早く育つようです。5月末の生育状況は以下の通りです;
中心部を覗いてみると既に花芽が出ています(この野菜の花芽は日照時間を感知して出るものではないらしい ⇒ 秋蒔きに拘らなくても栽培は可能!)。海外経験の長い我が盟友に栽培していて感じた疑問点を聞くべく、また自身早く味見をしてみたいこともあり、2株ほど収穫してみることにしました;
新聞紙との比較で大きさは分かると思いますが、我が盟友の弁よればイタリアで売っているものに比べると小さめであるとのこと。従って、残りの株は、もう暫く栽培を継続してみようと思います
肝心の花芽(下の写真);
は、やはり小さめとのことでした
料理に関しては恐ろしく!応用動作が得意なワイフに、早速料理を頼んでみたところ、以下の様なものが出来上がってきました;
左の皿は、プンタレッラの葉だけを使ったクリーム系のパスタ、右は花芽と葉を使ったサラダです。確かに、プンタレッラという野菜は日本の野菜とはかなり違うことが分かりました。やや苦みのある味は、色々な日本料理にも応用が可能と思われます
また、収穫して初めて分かったのですが、中心部の株の外側には”子株”が分離独立しつつありました。次の収穫時には、この子株を食べないで植えなおして栽培してみようかと思っています
因みに、プンタレッラの生命力を試すために、根の部分を捨てずに水栽培してみました;
なんと、1~2日で写真の様に葉が出てきました!
-みよし菜-
私の息子の一人は、人付き合いが良く、全国に親しい友人が居て忙しい間を縫ってよく地方都市に出かけています。昨年秋、地方創生の活動を活発に行っている徳島県三好市(三好市のホームページ)に出かけた時に、友達から貰って来た種が「みよし菜」です;
上記の説明書にもある通り、小松菜・水菜・白菜の交配種ということで、私の大好物の野菜3種類のDNAが入っているということで、栽培してみることにしました
成長が極めて早く、4月初めに種蒔きをしたところ、5月末にはコンテナからはみ出るほどに育ち、間引きをしながら既に何度も食べています;
説明書にもある通り、アクが無く柔らかく、期待通り大変美味しい野菜であることが分かりました。拙宅の場合、漬け物を第一として、御浸しや白和えで楽しんでいます。大きさを実感していただくために、参考までに水菜との比較写真を添えておきます;
-ビーツ-
ビーツは北ヨーロッパを中心に多く栽培されています。ロシア料理で有名な「ボルシチ」の濃い赤い色は、主材料となるビーツから出てくる色です。数年前から行っているビーツ栽培は、エストニアからのお土産で入手した種がきっかけでした;
ビーツは寒さに強いばかりではなく、虫も付きにくく育てやすい野菜です。通常、株の部分を茹でて食べますが、葉の部分も食べられます。北ヨーロッパの人には叱られるかもしれませんが、味というよりは、その深い赤い色に魅力があるようです。ボルシチ以外にも、ポテトサラダなどに加えると見事なピンク色のサラダが楽しめます
-キャベツの生命力に驚愕しました!-
昨年秋から育てていたキャベツは、今年に入って春先までに全て収穫を終わりましたが、その後土の再生や種蒔きに忙しかったため一部のコンテナをそのままにしておいたところ、再び芽が出て成長し、またキャベツが出来てしまいました!
上の写真の一番左はキャベツ収穫直後の時期、真ん中の写真は4月15日の状況、一番右の写真は6月1日時点の状況です。十分食用に耐える大きさに再成長しました
再生の条件を考察してみると、鳥に食べられながらも大きな葉が残っており、根も十分に張ったままになっていたこと、また3月後半以降は気温も上がり、成長の条件が整ったためと考えられます。冬を越した、株の大きな野菜には底知れない生命力が宿っていることを知り、愛おしくなりました
以上