夏野菜の発芽・育苗の工夫_①


普通素人が夏野菜を育てる場合、ホームセンター等で苗を購入してその植え付けから始める人が多いのですが、私の場合は屋上菜園を始めた当初から「種」からの栽培を目指しました。理由は、“野菜の一生”を観たいことと、苗としては手に入りにくい野菜(外国の野菜、日本の他の地方の野菜、など)を育てたかったからです。

夏野菜を種から育てる場合の最大の難関は、気温が低い春先に「発芽温度」を如何にして確保するかという点にあります。プロは温室を使って簡単にこの条件をクリアーしますが、素人の場合は発芽温度をコントロールできる温室など望むべくもありません。ただ私が最初にトライしたの以下の写真の様な自作の温室です;

自作の温室
自作の温室

角の柱に電気コードが這っているのでお分かりの様に、温室の中には温度コントロール式電気ヒーターと温風循環用の送風機(パソコン用のジャンク品)を設置しています。また保温を効率的にするために厚い発泡スチロールの板で囲っております。結果を申し上げると完全な失敗です。失敗の原因は、春先の気温の変化が激しく外気の中で、発芽温度として必要な25℃~30℃を維持するのが不可能だったためです。結果として、素人が夏野菜の「発芽」を成功させるには、下記の様な「発芽・育苗器」が必要であることを実感した次第です;

発芽育苗器_市販
発芽育苗器_市販

この「発芽育苗器」は温度コントロールされた電熱を利用しておりますが、市販価格は安いもので15,000円はします。そこでコストセーブを旨とする私としては、市販品を購入することを潔しとせず、最初に掲げた写真の様な自作「発芽器」を考案し、既に3年ほど実用に供しております。見事に発芽するので自画自賛している次第です。因みに構成部品とその価格は以下の通りです;

1.全体を収納しているケース:これはホームセンターでよく売られているプラスティックの「ストッカーです」 価格は大きさによりますが写真にある大きなもので、2,000円程度です。これにたっぷりの水(80%位の水位)を入れます

2.温度コントロール付きのヒーター:上記の水を25℃~30℃の「発芽温度」となるよう温める熱帯魚水槽用のヒーターです。価格は1,500円程度です。

3.苗を育てるポットを入れるトレー:100円ショップで売っているプラスティック・トレーです。消費税込みで105円/1個。上の写真ではポットを入れたトレーを3つ浮かべてあります。

この自作「発芽器」を窓際に置き、温度を30℃にセットして使っておりますが、種を植えたポットは24時間発芽温度を維持しています。これで種の種類により異なりますが、数日から10日ぐらいで発芽させることができます。上の写真ではプラスティック・ストッカーの蓋(右側)に銀色のシートが張ってありますが、これは日中窓からの光と熱を効率的に取り込み電力使用量を節約するための工夫です。また、夜間には蓋を閉めることにより、更に電力使用量を節約することができます。

注意事項:ポットの乾燥に注意すること。30℃くらいに保温しているので、毎日乾燥状態をチェックし、乾燥していれば給水すること。但し、過剰な給水は茎の徒長を招くので要注意!

次回の投稿では、これで発芽させたポットを、室内のベランダで立派な苗に育てる方法を報告します