COVID-19と日本の近未来

はじめに

言わずもがなですが COVID-19 とは現在も終息していない「新型コロナウィルス」を指す医学用語(Coronavirus Disease 2019/2019年に確認されたコロナウィルスによる病気)です。この疫病が昨年末に中国の武漢で発生したことが伝えられてから半年しかたっていない現在、ほぼ全世界に蔓延し多くの死者を出している(ref:COVID-19_世界の感染者数)と同時に、世界中の経済が2008年に起きたリーマン・ショックを遥かに超える大きなダメージを受けています

参考:現在の日本の感染状況統計

COVID-19の走査型電子顕微鏡写真
COVID-19の走査型電子顕微鏡写真

内外のメディアに載った有識者の意見を総合すると、このコロナ禍によって世界規模の「パラダイムシフト」が起こると予言している人が多かった様に思います。パラダイムシフトという用語は、政治、経済史などでよく使われるものですが、一般に「ある時代・集団を支配する考え方が、非連続且つ劇的に変化し、社会の規範や価値観が大きく変わること」とされています。「ペスト」という疫病が、欧州の歴史におけるパラダイムシフトのきっかけとなったことは良く知られています

また「ウォール街大暴落(1929年10月24日/“暗黒の木曜日”)」も、これが世界中を巻き込む大恐慌に発展し、自由放任の資本主義に修正が加えられるとともに、その後の第二次世界大戦の誘因になったことから考えてパラダイムシフトのきっかけとなったと言えると思います

今回の COVID-19 の蔓延によって、ここ数ヶ月の世界の混乱ぶりを見るにつけ、私も昨年までの政治の仕組みや経済の常識が通用しなくなっていることは確かだと思います
特に日本においては、戦後世界に冠たる高度経済成長を成し遂げたことによる「自信過剰」からと思われますが、旧態依然たる行政の仕組み社会の仕組み人々の考え方、などが先進国としては稀なほどに温存されてきた結果、COVID-19 の蔓延を機に一気にその後進性が露呈され、パラダイムシフトと言えるほどの大変革が起こるのではないかと思われます

以下は、新聞・雑誌、その他のニュース・メディアの記事を拾い集めたものを集約したものが大半ですが、一部私自身の考え方も加えています(青字で表示)。当たらずとも遠からずになっていれば幸いです

サプライチェーンの構造改革

鄧小平改革以降中国は、共産主義の体制(強権的な政治・経済の運営)は維持したまま経済の門戸を開くとともに、各種製造業を急速に発展させるため外国資本の導入を積極的に進めてきました(ただ、最新技術の中国への移転強要外国資本の統制も併せて行ってきました)。その結果、近年多くの先進国の最終製品に組み込まれる中間部品の製造や日用品(生活必需品を含む)の製造に関して「サプライチェーンの要としての役割」を果たすようになっていました
勿論、国際競争に晒されている多くの日本企業も、コストを極限まで圧縮する為に最終製品の在庫を極限まで減らすことが一般的となり、中国における製造ラインの停止は即最終製品の出荷停止に繋がることになりました。また、軽量で高価な部品、製品については航空輸送による輸送時間の短縮も行っている為、航空旅客便の大量減便(通常考えられるより旅客便による貨物輸送のシェアが高い)がサプライチェーンの瞬時の断絶招くこととなりました

特に今回のコロナ禍にあっては、医療品のサプライチェーンが寸断されたため医療現場での混乱のみならず、政府が一般国民にマスク着用を強く要請しながらマスクが市場から消えるという笑い話のような事態を招くこととなりました
因みに、5月12日の日経新聞に載った日本における医療品の海外依存度は、以下の表の様になっています。これではパンデミック発生の際に国民の命を守るためのあらゆる活動のアキレス腱になることは必定です。
拙宅でもマスクの調達が叶わず途方にくれましたが、若い頃洋裁を習っていたワイフが急遽ネット情報をみてマスクの制作を行い事なきを得ました(現在も快適に使用中!)

国内で流通する衣料品の海外依存度

1~2月の段階では、武漢のコロナ蔓延に対して、中国に進出している日本の企業などは無料で中国にマスクを送っていました。因みに、日本の中国語検定の事務局はマスク2万枚と体温計を感染者が急増する武漢へ支援物資として送りましたが、その箱には山川異域、風月同天」と書かれていました。その意味は「地域や国が異なっても、風月の営みは同じ空の下でつながっているという意味で、元は天武天皇の孫である長屋王が中国へ伝えた詩の一節です。勿論、中国のSNSでも話題になり、日中親善の役割を果たしていました

ところが、日本に於いてコロナが急速に蔓延した4月以降は、日本の医療品供給は急速に逼迫し、特に最前線の医療現場では枯渇する寸前の状態まで追い詰められ(特に代替のきかないN95マスク/患者に触れなければならない医師、看護師の必需品)医療従事者が危険にさらされる事態になりました。また一般用のマスクは店頭からほぼ消え、極めて高価な密輸品が横行することになりました(最近観たテレビのドキュメンタリーによれば、目ざとい中国の商人は、マスクなどの医療品の輸出で莫大な利益を上げていたそうです)
中国政府は、国内の蔓延が一段落した後、こうした医療品の供給を海外への援助という形で政治的に利用していました
<参考> マスク外交、世界に波紋_中国、120カ国送付 米は「買い占め」 欧州は警戒、批判強める

このコロナ禍による大混乱が一段落した後、大企業は自らサプライチェーンの大幅な組み換えを行うことは間違いの無いと考えられます。コストだけでなくパンデミックを含め各種災害に強いサプライチェーンを築くにあたって、中国以外の国への展開だけでなく、国内企業への回帰も期待したいところです。
労働集約型の事業の国内回帰は人件費負担の増加を招くことも考えられますが、これは AI(人工頭脳)やロボットの活用で乗り切ってほしいと思います。こうしたことが結果として日本の将来にとって喫緊の課題である「地方創生」、「少子化の克服」に繋がるのではないでしょうか

また、どの様な事態になっても、国民の命を守ることが国策の第一優先事項であることは当たり前のことです。今回明らかになった医療品、特に医師、看護師など最前線の医療現場で命を預かっている人たちの医療品については、国内生産基盤の確保のための補助金の交付、国家備蓄のための予算措置が必要になると思われます。また、重症患者の命に繋がる人工呼吸器やECMO(extra-corporeal membrane oxygenation/人工肺とポンプを用いて心臓や肺の代替を行うもの)についての国家備蓄が必要なことは、論を待ちません

ECMO

<参考> サプライチェ-ンとは
サプライチェーン(supply chain)とは、製造業において、原料の調達、商品の製造から販売まで全ての工程をひとつの連続したシステムとして捉える考え方で、「供給連鎖」と訳されることもあります。トヨタの合理的な生産システムである「看板方式」を研究したイスラエルの物理学者エリヤフ・ゴールドラットが、1984年に出版したビジネス書「The Goal」はこのサプライチェイン理論のさきがけとなり、現在に至るも製造業の常識になっています。ごく簡単に要約すると、製造の過程で発生する在庫を減らすことがコストを下げ、製造期間を短縮させる唯一の方法であることを述べています

Follow_Up(2020年9月8日):コロナで生産回帰 補助金競争率11倍 マスクや医薬品

Follow_Up:(2020年12月16日)ネット通販 物流陣取り合戦 Amazon埼玉、楽天は千葉

IT(インターネットを使った技術革新)化の加速

1 行政のIT化
日本が、他の先進諸国に比べてビジネスプロセスのIT化が遅れていることは、予てから国際的なビジネスを行っている人々から指摘されていました。政府は今後の経済発展を加速する為には企業だけでなく行政事務一般についてもIT化は避けて通れないとして経済産業省を中心としてこれまで多くの関連法を整備してきました(参考:IT関連法令リンク集)。この中で最も基本となる法令は、昨年末に施行された官民データ活用推進基本法です。しかし下図が示す通り、現在の5万件以上ある行政手続きの内、オンライン化されているものは2019年3月末時点でたった7.5%に過ぎません;

行政手続きのオンライン化

この実態を如実に示したものは、4月30日に成立したコロナ禍に関わる第一次補正予算で支給が決まった「特別定額給付金」(国民一人当たり10万円を支給)の事務手続きの大混乱でした。
この原因は色々あるとは思いますが、要約すれば政府は1967年に施行された住民基本台帳法に基づき世帯単位でまとめて一つの銀行口座に振り込むこととし、書類提出による申請と、マイナンバーカードによるオンラインでの申請の二本立ての申請を認めていました。しかし、いずれの申請でも自治体の中で電磁媒体による情報の交換が必要となり、結果として相当程度の人手に頼る部分が発生し事務作業が大幅に遅れてしまいました
これは、地方自治体の情報システムが、①住民記録や税、福祉などのマイナンバーカード系、②非公開文書主体の専用線系、③公開情報のインターネット系3本建ての独立した運用になっている(2015年に起こった年金情報漏洩事件が契機)ことと関係があります。例えばオンライン申請では、②の端末、児童手当の処理は①の端末を使うことになっており、システム同士の情報のやりとりは、基本的に電磁媒体を使って行うルールになっていたからです
自治体によってはオンライン申請のデータを印刷し職員が目視で確認する作業が必要になったところもありました。6月17日時点で全国84の自治体がオンライン申請の受け付けを停止しました。5月末にオンライン申請を中止した高松市の場合、オンライン申請全体の2割は電話などで確認する必要があったとのこと

米国や欧州諸国では給付金を短期間で直接国民の銀行口座に振り込んだり、中小企業向け融資も素早く実行したりと日本と比べてスピード感が目立ちました。日本では地方自治体の上記の様なシステム上の欠陥が原因で大きな支給の遅延が発生してしまいました。メディアの無責任な報道に惑わされ。役所の実務担当者の怠慢に帰するようなことがあってはならないと思います

<参考>住基カードとマイナンバーカードの違い
住基カード(2007年から発行;有効期限が10年間)とは、住民基本台帳ネットワークシステムと連動した転入出手続きが簡単にできることや、インターネット経由での電子申請に使う電子証明書を格納できるのカードです
一方、マイナンバーカード(個人番号カード;2016年から運用開始)は、世帯単位ではなく個人単位で発行され、これまでの住基カードと同等の機能を持つと同時にオンラインで納税業務などを行える機能を持っています。将来は銀行口座健康保険証などの情報も格納できるようになっています。
上記から分かる通り、住基カードはマイナンバーカードに切り替えることが前提となっており、2016年1月以降新たな住基カードは発行されていない為、現在所有している人も有効期限が切れ次第マイナンバーカードに切り替えられることになっています
マイナンバーカードは、残念なことに発行開始してから既に4年が経過しているにもかかわらず16%程度しか普及していないのが現状です

住基カードとマイナンバーカード
住基カードとマイナンバーカード

世界銀行がビジネスのしやすさを評価する事業環境ランキングの2020年版で、成長力に響く法人設立の分野で190ヶ国中106位、OECD(経済協力開発機構)加盟国37ヶ国中30位となっています。一方、エストニアでは行政手続きの99%がオンラインで完結しており、海外の起業家がネット上で会社設立を済ませられる様になっています
奇しくも今回のコロナ禍によって、白日の下に晒された日本の行政のIT化の遅れに対して、政府としてもこうした後れを早急に取り戻すべく、経済財政諮問会議で議論を始め、行政やビジネスのデジタル化を1~2年で集中的に進めるよう提言し、これを7月にまとめる経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)のたたき台として2021年度予算の概算要求に反映することになっています

マイナンバー制度のロードマップ

今まで行政書類のデジタル化、行政手続きのオンライン化は、「個人情報の取り扱い」、「セキュリティーの確保」、などで議論が頓挫してきた歴史を歩んでいます。一気にエストニア並みにするのは無理だと思いますが、感染症の恐怖を後ろ盾にして?今回こそは欧米先進国並みのIT化を是非実現して欲しいと思っています

*私事で恐縮ですが、先日、住民票と印鑑証明書が急遽必要になり、コンビニに行ってマイナンバーカードを使って5分ほどで入手することが出来ました。ただ、1枚印刷するのに200円も掛かりました。その中にはコンビニへの手数料、回線料、特殊な紙(不正コピーをさせない様になっている⇒電子認証ができれば紙自体が不要)の費用などが掛かっているとは思いますが、いかにも高いと思いました。今や銀行の手続きの大半も自宅のパソコンで完結するのに、どうしたもんかな~というのが私の感想です!

Follow_Up(2020年7月1日):マイナンバーカード情報、スマホに搭載
Follow_Up(2020年7月3日):規制改革会議答申
Follow_Up(2020年7月12日):定額給付金配布作業が混乱した原因
Follow_Up(2020年7月14日):レトロ規制が成長阻む_無人コンビニや薬処方に制限
Follow_Up(2020年7月30日):請求書 完全電子化へ 仕様統一で政府・50社協議、会計・税の作業負担減

2. 企業のIT化
今回のコロナ禍によって、企業は働き方の大変革を迫られました。出社することによる感染リスクの増大に対処するため、多くの企業が「在宅勤務」を余儀なくされました。今まで海外とのビジネストークで使われる程度であった所謂「テレワーク」がごく普通に行われるようになりました。社員は原則自宅で仕事を行い、会議は「リモート会議」と称して関係者がネット上で会議を行い、顧客との対応も全てネットを通じて行うことが珍しくなくなりました。恐らく顧客自身も他人との接触を避けたいと思うことが背景にあるからだと思われます。最初は戸惑う人もあったようですが、何と2ヶ月ほどでこうした仕事のやり方が抵抗なく受け入れられつつあります
<参考>
内閣府が5月25日から6月5日の間インターネットでアンケートを実施し、得られた回答は以下の通りです;
① 全国で34.6%、東京23区で55.5%がテレワークを経験
② 東京23区の経験者のうち9割が継続して利用したいと回答
③ 東京23区の経験者のうち通勤時間が減少した人が56%で、その内72.7%が今の通勤時間を保ちたいと回答

我が家でも同居している次男が、ほぼ毎日リモート会議を行っており、ワイフも全国に散らばっている友人達とのコミュニケーションの手段として時折リモート・ミーティングを設定しています。遅ればせながら私もZOOMというソフトを使って何回か懇親の為のリモート飲み会を設定してみました;

リモート飲み会でのパソコン画面

実感としては、コミュニケーション上は殆ど問題ない様に感じました。むしろZOOMというソフトに備わっている録画の機能、ホワイトボードの機能、チャットの機能(会話とは別にキーボードによるコミュニケーションが可能)などを駆使すれば全員が一堂に会する従来の会議よりは効率的に進めることも可能ではないかと思いました

企業側から得られた「在宅勤務」の問題点については以下の二つのアンケート結果が参考になります;

テレワークの課題
テレワークの課題

問題とされたことは「通信環境の整備」や「社内文書のデジタル化」、「電子決済の導入」を行えばほぼ解決可能と考えられますがが、2~3割の人が「上司や同僚とのコミュニケーション」に問題があったと感じている様です。企業によっては、課やグループ単位の「リモート飲み会」や毎日決まった時間に「リモート・コーヒータイム」を設けることで足りなくなるコミュニケーションを補っているそうです

企業のリモートワークの生産性改善の取り組み例

今回の経験をもとに「在宅勤務」が比較的うまく行った企業の経営者は、今回のコロナ禍が一過性のものではないことを勘案し、上記問題点を解決した上で以下の様な対応を検討し始めています;
① 都心に構えるオフイス・スペースを減らす(⇒賃料の削減
② オフイスの分散化を図る(⇒賃料の削減通勤時間の削減
③ これまで日本の企業は労働基準法を基に勤務管理(労働時間管理、など)を行っていましたが、今後は欧米先進国では普通に行われている「JOB評価(個人別に職務を明示し、その達成度で成績評価を行う)」に切り替えていくことが必要
④ 製造業の現場ではリモート勤務は難しいものの、VR(Virtual Reality/仮想現実) 機器の導入、ロボットの導入などにより、人と人との接触を減らすことが可能

こうした動きは直ぐには起きませんが、今回のコロナ禍の根本的な原因の一つが人口の過度な都市集中にあることは明白なので、中・長期的には企業の【東京一極集中⇒地方分散】の流れができ、その結果として都心部の不動産価格の下落などが予想されます。またデジタル化による労働環境の改革やJOB評価導入による働き方改革は時代の流れに沿ったものと考えられます

Follow_Up(2020年7月4日):富士通・日立など、オフィス面積半減 在宅勤務前提でコスト減
Follow_Up(2020年7月5日);在宅勤務に関わる国際比較;

外出制限解除後の在宅勤務
労働生産性比較

Follow_Up(2020年7月10日):新常態でオフィス変貌_縮小だけでなく分散・3密対策も
Follow_Up(2020年8月25日):ホンダ「ワイガヤ」オンライン、新人600人の挑戦

一方、自宅で業務を行う家族の側からの意見として;
プラス面;
① 通勤時間がゼロとなることから、ゆとりの時間が持てるようになる(特に遠距離通勤者)
家族内のコミュニケーションの機会が飛躍的に増えること(特に夫婦共働きの場合)
夫婦間の家事・育児の分担がスムースに行える(⇔妻の家事・育児負担が減る)
④ 食費の減など家計費負担が減る
マイナス面;
① 独立した部屋が確保できない場合、あるいは子供が小さい場合、業務に集中できない場合がある

こうしたことから、【郊外の一戸建て住宅、あるいは広いアパートの需要拡大⇒子育て負担の軽減⇒出生率の向上】などが期待されます

3. 教育界のIT化
今回のコロナ禍で、教育界はまず最初に厳しい対応を迫られることになりました。2月27日に安倍首相が突然3月2日から春休み期間まで全国の小・中学校・高等学校、特別支援学校の臨時休校を要請しました(首相・臨時休校の要請)。この休校要請は実質的に緊急事態宣言が解除されるまで続き、教育関係者のみならず、子どもを持つ保護者にとっても極めて厳しい対応を余儀なくされました。また、大学や補習校などについても通常の講義は行えず、試行錯誤が暫くの間続きました

しかしながら徐々にインターネットを使った遠隔授業(リモート授業)が開始されることとなりましたが、その授業の充実度には学校ごとに相当幅がある状態が続いています。因みに、公立の小・中学校・高等学校の中にはハード・ソフトのデジタル化が遅れている所も多く;

学校のオンライ環境の現況

双方向のコミュニケーションが必要となる遠隔授業は行えなかったところが分かります。また、今回はコロナ禍での突然の休校要請であった為、教員や生徒の事前の準備が殆ど行えなかった状況であったことも混乱に拍車をかけたと思われます;

双方向の遠隔授業ができたのはたった5%

因みに、私の中学生の孫は私立中学に通っていますが、5月頃には1日6科目の双方向のリモート授業をこなしていました。また、公立の小学校に通っている孫はの塾(プログラム教室)授業では、当たり前のようにリモート環境で勉強に集中していました

一方、大学に関しては、4月以降それぞれの大学の特徴を生かしたリモート授業を行っていると思われます。日経新聞で得た4月18日時点での取り組み状況以下の通りです;

大学のオンライン授業の状況_4月18日時点の情報

東京大学では、リモート化する講義の数は4千を超えるとのこと、準備を行う教授たちの苦労もさることながら、回線の容量を確保するのも容易ではないと想像できます

<参考> 大学のオンライン化の流れ
教育にオンライン化の波_立命館アジア太平洋大学
大学の学びリモート体験・オープンキャンパス代わりに

こうした状況に鑑み、今後 COVID-19 の第二波、第三剥波の襲来、未知の疫病の蔓延に備え、政府としても教育に係る設備投資(大容量のネット環境の整備、パソコンの個人配布、など)やリモート授業を前提とした教育指導要領の改訂、などをここ数年の間に行うことは間違いないと思われます
従って、今回のコロナ禍で経験したリモート環境による授業(講義)のプラス・マイナスの面を整理し、今後に備える必要があると思います;
プラス面
① 大きな教室で行われる授業においては生徒(学生)からの質問は出し難かったのに対し、気軽に質問ができる(ZOOMアプリであれば、チャット機能を使用するなど)

② 教員が提供する講義資料、等が各自のパソコンから電子データで入手可能となる
③ 大学で人気のある授業を公開することによって、学外(他大学生、高校生、社会人)からの受講者を簡単に受け入れることが可能となる(これまで学外の受講希望者は教室容量の制約を受ける)
④ 板書(教員が学習事項を黒板に書くこと)を書き写す必要が無く、授業に集中できる(ZOOMアプリであれば板書の代わりにホワイトボードに書き込めば電子ファイル化が可能)
⑤ イジメ、発達障害、精神症が原因で不登校になる生徒(学生)も授業を受けられる
<参考>
現在、YouTubeで公開されている以下の動画を観ると、不得意で遅れている科目のCatch-Upだけでなく、好きな科目については、学年を超えて学ぶことが可能であると感じました(いい時代になったもんです!)
葉一の勉強動画:https://19ch.tv/

マイナス面;
① 教員と生徒(学生)との対面コミュニケーションが不足しがちになる ⇒ 対面コミュニケーションが必要な生徒(学生)とは個別にリモート面接を適宜行うなどの対応が考えられる
② パソコンに習熟していない教員は対応に苦労する(老教師にはつらい状況か)
③ 生徒(学生)同士の対面コミュニケーションが不足しがちになる ⇒ 親しい仲間同士でリモート会話をすることである程度対応可能
④ 体育の授業、特に団体スポーツを行うことが出来ない ⇒ 「3密」にならない運動が工夫されつつある

Follow_Up(2020年7月16日):教育の概念、激変の可能性_柳川範之・東大教授
Follow_Up(2020年8月26日):世界の大学「封鎖」解けず 遠隔中心、質低下に懸念
Follow_Up(2020年8月27日):国内大学も遠隔続く 心のケア・就活支援が課題

4.医療のIT化
コロナ禍にあっては、医療崩壊の危機のみが話題になったきらいがありますが、実は我が国医療のIT化の遅れも浮き彫りになりました
国民皆保険が実現している日本では、これまで具合が悪くなれば直ぐに病院に行って診察を受けるのが当たり前になっていましたが、今回のコロナ禍により常に「三密」となっている病院に行くのは憚られ不安を感じた人も多く、また結果として重症化する人もいたと思われます(特に高齢者や持病を抱えている人)。更に、癌や他の深刻な病気のため手術を予定した人が延期されている例(有名な高須クリニックの院長)も出ました。一方、病院側にとっても、患者の受け入れが激減し、6月頃には深刻な経営危機に陥る病院も出てきました。

こうした問題点を解決する切札として、先進諸国ではネット診療が一般化しています。対面診療が基本の日本では、医師会の反対もあり中々実現しませんでしたが、今回のコロナ禍では緊急措置(時限措置)の一環として一部オンライン診療が実現しました;
メドレー(株)の取り組み:日本の医療 「非効率」にメス・オンライン診療を普及
② (株)マイシンの取り組み:オンライン診療の需要増・患者登録10倍
③ Lineの取り組み:LINE・オンライン診療アプリ参入_8000万顧客生かす

高齢化社会を迎えて、今後医療費の増加が確実視される中で、医療のIT化は避けられない流れだと思います。上記のオンライン診療の普及は当然のこととして、医師の負担軽減のためのAIを使った問診システムの導入、また個人番号カードに健康保険証をヒモ付けた後になると思いますが、カルテのデータベース化による患者情報の共有化の取り組み、などIT化による医療高度化、医療費の削減を近い将来実現すべきと考えます
また、直近の未来に迫った5G回線網の整備と併せ、医療体制が整っていない地方でもリモート手術などで高度医療が受けられる体制を整えることにより、少子化・地方創生という喫緊の課題にも応えられるようになると考えています

エアラインビジネスの変革

最新のIATA(国際民間運送協会)の発表によれば、コロナ禍による航空需要の激減は想像を絶する状態にあります;

国際旅客輸送量の推移  byIATA

このグラフから分かることは、致死的な感染症の蔓延(特に長引くと)は航空需要に壊滅的な影響を与えることが分かります
今回のコロナ禍では、既に5月半ばにはタイ航空、オーストラリア・バージン航空が経営破綻しています。また、多くのLCCも既に経営破綻の瀬戸際に立っています。一方、国内ではJAL、ANA、米国、欧州における大手航空会社は国からの巨額の融資、その他の支援金を受け取って何とか破綻を免れていますが、危機が長引けば、更なる国による援助が必要になるのは明らかです

飛行できず羽田空港に駐機中の多数の航空機

航空輸送は国のインフラの中でも他で代替のきかない交通インフラになっていますので、大手の航空会社が破綻すると感染症の蔓延が終息した後で迅速に経済を立ち上げるできなくなります。従って、他産業分野で国からの支援が得られず破綻する例が多く発生しても、世界の主要国政府は巨額の支援を行っている訳です

ただ、これだけ落ち込んだ航空需要が復活するには2~3年の期間が必要というのが多くの航空関係者の意見であり、これを乗り切るには既に行われている支援の他に以下の対策が必要だと思われます;
① 航空会社の責任で、経年機の退役(767、777-200、など))を行う(売却、リース機の返却)
しかし、今の時期航空機の売却やリース機返却交渉は非常に難しいと思われるので、以下の対策も併せ行う;
② 国の責任で、稼働していない航空機に課せられる巨額の減価償却費を2~3年猶予する(日本でも過去にストレージ/Storageを行って減価償却を猶予して貰った例がある)
因みに大手航空会社の航空機は、1機当たり200~300億円もする上にこれを購入した後10年間で償却しなければならない為に航空機を保有するコストは非常に高額になります

上記対策を行った上で、航空会社は必要に応じ:
③ 人事・労務対応(早期退職、賃金カット、など)を行う。但し感染症の蔓延が終息した後で迅速に対応できる要員は確保する
また、現在密着を避けるために、搭乗するお客様の数を制限して運航していますが、航空機は、飛行中に機外から新鮮な空気を取り入れ客室内の与圧を行っており、客室内の空気は常に数分で床下(貨物室)から機外に放出しています。従って、客船、列車、バス、などと違って空気感染するリスクは相当少ないはずです。そこで
④ 航空機メーカーと協力して、隣同士の席に座っても室内などと比べて感染リスクがかなり低いことを立証し、搭乗率を向上させる努力を行う必要があると考えます

Follow_Up(2020年7月1日):ソラシドエアがコロナ対策公開
Follow_Up(2020年12月22日):航空需要、回復の見込みは 「ビジネス客の戻りに遅れ」

国際政治状況の緊迫化

近年、米国と中国との間で「新冷戦」と言われるほど政治・経済での軋轢が高まっています。これに、コロナの発生源となった中国に対する道義的な問題新疆ウィグル地区のウィグル人に対する弾圧、「香港国家安全法の制定(香港返還の際の国際的な取り決めである「一国二制度」の原則をにより有名無実化させる可能性大)などが重なり、欧米先進諸国はかつてないほど中国に対する非難を強めています

一方、中国はコロナ禍という国難に対応し、欧米先進国からの非難をかわし、国民の団結心を高めるために、以下の様に軍事的な攻勢を強めつつあります(先進諸国がコロナ対策に忙殺されている隙に軍事的な攻勢を企てたという識者もいます);
① 南シナ海に於けるフィリピン、インドネシア、ベトナムとの国境紛争軍事演習の強行
② 東シナ海の日本が実効支配している尖閣諸島・接続海域に於ける示威行動のレベルアップ(日本の海上保安庁に対応する中国の海警局が最近人民軍に統合され、搭載している火器なども強化されています)
③ 中国とインドの係争地域(カシミール地方)に於ける小規模の衝突(双方に死者が出ています)。一食触発という状況ではありませんが、何か大きな状況の変化があれば突拍子のない事態に発展するリスクあるのではないかと一人心配しています

カシミール地方

④ 民進党となった台湾が、香港の民主化運動に同調する動きを見せていることから、台湾に対する軍事的圧力を強めている

歴史好きの私としては、こうした状況は「セルビア人によるオーストリア皇太子夫妻の殺害」がきっかけで誰も予想だにしなかった第一次世界大戦が起こってしまったことを思い出させます
また、中国の南シナ海に於ける「九段線」内の領土主張は、

中国が主張する国境「九段線」と領土紛争地域

何故か太平洋戦争勃発時の日本軍による東南アジア侵攻を思い出させます。南シナ海は常に超大国間の覇権争いが行われる海でした。第二次世界大戦では大日本帝国と米国(当時フィリピンを植民地としていた)、今は中国と米国が対峙しています
ベトナム、インドネシア、フィリピン、インドなどが、中国と武力衝突を起こすと、中国はかなり大規模な攻勢をかける(例:中ソ国境戦争、中印戦争、中国・ベトナム戦争、など)可能性が高いので、この紛争に南シナ海で「航行の自由作戦」を行っている米国が加担すると由々しき事態が発生する可能性はゼロではありません

また、日本が関わる尖閣列島については、米国がこの地域に対して日米安保条約の下で共同で対処することになっている為、尖閣諸島での武力紛争は大規模化する可能性が高いと言わざるを得ません。最近、中国が新型対艦弾道ミサイル(CM-401)を実用化したと言われており、これが中国の南シナ海・東シナ海での軍事攻勢に拍車をかけていると考えられます。日本としては、中国という軍事大国と大戦争を行うリスクは絶対避けなければならず、米国と中国との距離をどう保っていくかが近未来の最大の政治課題だと思います

Follow_Up(2020年7月14日):米、南シナ海介入へ転換・中国の領有権主張「違法」

<付録> ウィルスの正体?

A.ウィルスの正体については、福岡伸一氏の著書「動的平衡」に非常に分かり易く解説されていますのでご紹介します;
ウィルスの発見
ウィルスは1938年にシーメンス社が電子顕微鏡を製品化して初めて捉えられました。その大きさは30~50ナノメートル(10億分の30~50メートル)です。因みに、ヒトの細胞の直径は30~40マイクロメートル(百万分の30~40メートル、細菌の直径は0.5~5マイクロメートル

ウィルスの正体
① 非細胞性で細胞質などは持たない。基本的にはタンパク質と核酸からなる粒子
② ほかの生物は細胞内部にDNA(デオキシリボ核酸)とRNA(リボ核酸)の両方の核酸が存在すますが、ウイルスは基本的にどちらか片方だけ
③ ほかのほとんどの生物の細胞は2n(2倍体)で、指数関数的に増殖するのに対し、ウイルスは一段階増殖(コピーされたものが次のコピーを作る)です
単独では増殖できず、ほかの細胞に寄生したときのみ増殖でます
⑤ 自分自身でエネルギーを産生せず、宿主細胞の作るエネルギーを利用します

ウィルスの形状;
① ウィルスは、核酸(DNAまたは RNA)がタンパク質の甲殻をまとっており同種のウイルスでは核酸もタンパク質も同一です
② 個体差がなく、幾何学的な模様をしています
③ ウイルス粒子が規則正しく集合すると結晶化します。結晶化しても「死なない!」 ただ、生物かどうか判然としないので、「死ぬ」という表現が適切かどうかわかりません

ウィルスの活動
① 全く代謝活動をしません。つまり栄養を摂らず、排泄もせず、呼吸もしないものの、自己複製能力を備えており、繁殖します
② 宿主の体内に入ったウイルスは、甲殻のタンパク質が宿主の細胞表面のタンパク質と鍵と鍵穴の関係を持っていますので細胞に付着出来ます

Follow_Up(2020年7月10日):新型コロナ 子どもの感染率なぜ低い?_重症化もまれ・細胞の仕組みにカギ

ウイルスは自らの核酸を宿主の細胞内に送り込みます(⇒その核酸には、そのウイルスの遺伝情報が書き込まれている)
④ 宿主の細胞は、これを自分の核酸だと勘違いして複製してしまいます
⑤ そして核酸に記された情報を元に、ウイルスを構築する部材(タンパク質)まで用意してしまいます
⑥ ウイルスは宿主の細胞内で増殖し、細胞膜を破って出てきます
⑦ 細胞膜を破って出てきたウィルスは、また次の細胞に取り付くことになります

ワクチンに対するウイルスの対抗策
① ワクチンは、無毒化したウイルス(又はその一部)を事前に体内に注射して抗体を用意させ、ウイルスに侵入されてもすぐに反撃できるようにすることですが、インフルエンザのワクチンを、毎年晩秋から初冬に予防注射を受けているのは、毎年、新手のインフルエンザ・ウイルスが次々と登場してくるからです
② 通常病原体は「種の壁」を超えないのが原則ですが、ウィルスは種の壁を越えてヒトにもうつってくる可能性があります。最近ニュースに度々登場する強毒性の「鳥インフルエンザ」は本来ヒトにうつらないはずのものが、以下の仕掛けで変異を行う可能性があるので恐れられています
③ ウィルスは細胞に付着するのに必要な鍵を作り変えることが出来ます。ウィルスは常に鍵をあれこれかえてみる実験を繰り返し、新たな鍵によって、今まで入り込めなかった宿主に取り付けるようになります
④ 鍵だけでなく、ウイルスの核酸を包んでいるタンパク質の殻も少しずつかえています。ワクチンは、ウイルスの殻に結合して、これを無毒化する抗体なので、殻が変わるとワクチンが効かなくなります

ウィルスがパンデミックを引き起こす環境
① インフルエンザやコロナウイルスは増殖するスピードがとても速いので、増殖するたびに少しずつ、鍵やタンパク質の殻の形を変えることができます
② それがうまく働くには、近くにそれを試すための新しい宿主がより多く存在することが好都合であり、大量のニワトリを一ヵ所で閉鎖的に飼うような近代畜産のあり方は、インフルエンザ・ウイルスに進化のための格好の実験場を提供していることになります
③ まったく同じことは、好んで大都市に住む私たちヒトについても言えます。都市化と人口集中が進めば進むほど、ウイルスにとっては好都合です。都会はウイルスにとって天国のようなところで、ウィルスは少しずつ姿かたちをかえて、宿主と「共存共栄」していることになります

抗生物質が効かないウィルスに対する対抗策(新しく登場したウィルス薬の仕組)
* 細菌感染を防ぐために作り出した抗生物質は、増殖の仕組みも感染の構造もまったく違うのでウイルスには効きません
① ウイルスの鍵に先回りして、鍵穴をブロックする薬のタイプ
② 偽の鍵穴を作って、ウイルスを罠にかけてとらえてしまう薬のタイプ
③ ウイルスが宿主の細胞から飛び出すところを邪魔するタイプの薬(インフルエンザ用に開発されたタミフル

抗ウィルス薬の仕組み

上記は、千里金蘭大学副学長・富山大学名誉教授である白木公康氏が今年4月4日にネット上に公開した論文から引用したものです。同氏が開発を行ったアビガンという抗ウイルス薬は上記③のタイプなので耐性ができにくいと言われています

B.5月23日~6月21日まで日経新聞で連載を始めた「驚異のウイルスたち」という記事は、ウイルスの不思議な振る舞いについて大変分かり易い説明を行っていますので、以下に記事の概要をご紹介します
ウィルスはむやみに恐れる存在ではありません。極々身近にいて電子顕微鏡でその姿を確認でき、医学、生理学、生物学の優秀な研究者が最近その研究に没頭している最先端の研究対象です。既に述べた様にウイルスは、体内に入り込むことでのみ増殖が可能であり、その宿主である生物が死ねばその生存?も叶わないことになります。従って、したたかなウイルス達は以下の様な驚異的な生存戦略をとっています;

巧みな生存戦略をとるウイルス

一方、生物は進化の過程でウイルスの遺伝子を取り込んでいることが分かってきました;

生物は進化の過程でウイルスの遺伝子を取り込んでいる

太古のウイルスが人類の祖先の細胞に入り込み、互いの遺伝子がいつしか一体化した結果、ウイルスの遺伝子が今も尚私たちに体に宿り、生命を育む胎盤や脳の働きを支えていることは驚くべきことです

2003年に、今までの常識を覆す巨大ウイルスが発見されました;

常識を覆す巨大ウイルスと巨大化のシナリオ

何故このような巨大ウイルスが生まれたかは分かりませんが、東京理科大学の武村政春教授は上図の様な過程を経て生まれたと考え、この状態から「たんぱく質合成の場になる遺伝子さえ持てば、巨大ウイルスは新たな生物になるかもしれない」と語っています

ウイルスはとても恐ろしい存在にもなりますが、見方を変えると全く違った表情を見せます。ウイルスは特定の生物の間で広まり脅威を与えますので、作物の害虫やがん細胞に感染すれば、人類にとって有用な利用も考えられるます;

ウイルスの活用

東京大学のチームが体内に潜伏中のウイルスを追っていたところ、健康な人の全身に少なくとも39種類のウイルスが居着いていることを突き止めました。肺や肝臓など主な27ヶ所で感染を免れていた組織はゼロ。想像を超える種類のウイルスが脳や心臓にまで侵入していました。ウイルスは人間や動物の体内でたちまち増え、すぐに体をむしばむ印象が強いと思いますが、発病していない「健康な感染者」の存在は、感染症と闘ってきた人間社会に、ウイルスとの新たな向き合い方を迫っています

感染しても何もしないウイルス

ウイルスに感染しても発病しないものは潜伏感染不顕性感染といい、専門家にとって珍しくはありません。こうしたウイルスは乗り移った私たちの体を有効活用しようと計算し尽くした戦略をとっているのは確かだと思われます
中高年で悩みがちな帯状疱疹は乳幼児期に感染した「水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルス」が原因です。頭や腰の神経節に数十年以上潜み、疲労や加齢で免疫力が下がると動き出します。主に白血病の原因となる「ヒトT細胞白血病ウイルス1」も国内に約100万人の感染者がいますが、生涯の発症率は5%程度とされるています

Follow_Up: Newsweek Special Report(6月24日発行)の記事:
「09年豚インフル」という教訓
恐ろしい感染症が世界中に潜んでいる
豪華客船ダイヤモンド・プリンセス号が教える致死率の真実

私事で恐縮ですが、帯状疱疹については私は40歳になった頃と50台後半に二回発症しました。私の兄は70台後半で発症し数週間苦痛に苛まれていました。やはり高齢になるほど症状は重く、長期間に亘って症状が続く様です
高齢者の皆さん、よく睡眠をとり、よく歌って?免疫力を高めましょう!

以上