はじめに
酷暑のなかでオリンピアンは金メダルを目指して必死に頑張っている今日この頃です
夏野菜も、この暑さには相当こたえていると思われます。特に屋上菜園では、朝夕の水遣りを怠れば直ちに枯死してしまう日々が続いており気が抜けません。今回の報告は、今年特に頑張ったこと、出会ったトラブルなどを中心に報告してみたいと思います
定番の夏野菜(キューリ・トマト・ナス、トウガラシ類)
1.キューリ
例年キューリは種から栽培していましたが、今年は早くから収穫を始める為に最初に植える二本のキューリを市販の接木苗とし、同時にカボチャの苗を3本ほど種から育てこれを台木としてキューリの接木に挑戦することとしました
しかし、キューリの接木は見事に失敗!来年再挑戦を誓って残りの5本は例年通り種から育てた苗を植えました。梅雨に入る前は購入した接木苗(298円/1本、高いなあ!)が順調に育ち、キューリの収穫も順調でしたが、長雨が続く内に病気に強いはずの接木苗に「ウドンコ病」が発生し見る間に広がってゆきました。種から育てた5本にもうつり収穫が望めない状況になってしまいました。ネット情報を色々試してみましたが効果は殆どありませんでした。最後に頼ったのは以下の農薬です;説明書を熟読すると、散布時に自身が吸い込まない様に注意する必要はありますが、採れたキューリに健康上の問題は殆ど心配ないようなので使ってみました。勿論、真っ白になった下の方の葉は再生しませんが、ウドンコ病になりかけている葉は見事に再生しました。現在の状況は下の写真の通りです。ウドンコ病で葉を落とした苗は下の方が裸になっていますが、枝を横に伸ばすことによりキューりの収穫をある程度維持できるまでに回復しました尚、奥に植えてある3本は縞瓜(シマウリ/又の名を「漬けウリ」)で、糠漬けやスープの具材などの他に、長期間保存可能な「酒粕漬け」などにもしています
2.トマト
今年のトマトは、キューリと同じく早めの収穫を狙って市販の接木苗を2本購入し、種から育てた苗は8本としました。構成は大型トマト、中型トマト、ミニトマトの三種です大型トマトが収穫期を迎える頃、2本の市販の接木苗のトマトが「尻腐れ病」に罹っている事を発見しました。ネット上で色々調べた結果、土壌のカルシウム成分が不足している為で、細菌やウィルス性の病気ではないことが分かり、ネット上のインストラクションに基づき最初は「苦土石灰」を土壌に撒いて様子を見ましたが、全く効果が無く、次にこれもネット情報から「石膏」を主成分とする農薬(健康上の問題は無し)を購入し、土壌と葉に日を置いて数回散布しましたが、特に顕著な効果は出ませんでした
そこで、トマトの生育状況をよく観察し、尻腐れ病の発生初期に青いまま収穫して居間の出窓で熟するのを待つ方法で尻腐れ病のトマトの活用を図りました。尚、現在はちょっと色づいた程度で収穫する(見出しの写真参照)ことで、殆ど尻腐れ病による被害はありません。また、色づくまで待って食べれば甘味、酸味共に問題ありません
3.ナス
今年は、「中長ナス」5本、「泉州水ナス」2本、「長ナス」2本を種から育てています。中長ナスの方は収穫のピークを過ぎ、現在は収穫時に枝を切り詰め、9月からの秋ナス収穫に備えています。泉州水ナスと長ナスは7月後半からぼつぼつ収穫が始まりました長ナスは、皮のまま丸ごと焼いて食べるのが我が家の定番です。また新鮮な水ナスは、生で切り裂いて氷水に浮かべ、ポン酢か醤油でいただくと本当に美味しいです
漬物に凝っている息子からのリクエストで、大根を漬けこむ時(初冬)に、糠に乾燥させ粉末にしたナスの葉を混ぜるといい味が出るということで、ナス収穫時に捨てている「葉」を乾燥させ保存をしています
4.トウガラシ
拙宅のトウガラシ消費量は半端ないので、年々栽培量を増やしてきましたが、昨年相当量収穫したにも拘らず今年3月には一部を除き底をついてしまいました。そこで今年は昨年の倍を目指して苗を作り栽培を始めました。種は昨年栽培した品種(沖縄トウガラシ、剣先なんば、辛長キング、鷹の爪)については、収穫したものから採取し、下の写真左上にある「立八房(中国産)」は3年前に購入して栽培に失敗した品種です;
また、今年はピーマンとパプリカは市販の苗を一株ずつ購入して育てています。
トウガラシ類の栽培状況は順調です(以下の写真をご覧ください)一番手前の葉が大きい品種が「沖縄トウガラシ」です。葉は小さく、収穫量も少ないのですが、辛さは栽培しているトウガラシの中では一番です
パプリカは以前栽培した時には大きなものが採れず失敗したのですが、今回は摘果(ピーマン程度の大きさになったもの)を適切に行った結果、販売されているものと同じ様な立派なパプリカを栽培することができました。摘果したパプリカはピーマンと一緒に食べています!
その他の夏野菜
4.ゴーヤ
今年、ゴーヤは我々夫婦の寝室の天窓を覆うように栽培してみました(40リットルの牛糞堆肥の袋を使っています)。尚、葉が地を這うさつまいもを横に並べて植え、葉が上下で住み分けられる様にしています(土地生産性の極大化!)
苗を植える時期がちょっと遅れたために、ゴーヤの収穫は8月に入ってからとなりました。日当たりが最も良い場所に植えたので、収穫は昨年より相当多く期待できそうです
5.ズッキーニとオクラ
昨年ズッキーニは、比較的日当たりの悪い場所に植えたことと、支柱に上手く固定できなかった為にアクセスが悪くなり受粉のお手伝い!が出来なかったことから、収量が非常に少なくなりました。そこで、今年は、しっかりした支柱を建て、日当たりの好い場所に植えましたので、これまでの所順調な収穫ができています
オクラは一日数本程度の収穫があれば十分なので、やや虐げられた場所に植えられていますが、もう少し待てばズッキーニの上に顔を出せるはずです!
消費しきれない夏野菜を保存する為に
1.漬物にして保存
<柴漬け>
我が家の漬物好きは相当なものです。これまで、夏野菜の漬物は糠漬け、塩漬け、味噌漬け、酒粕漬など色々トライしてきましたが、今年からはこれに加えて京都風の「柴漬け」に息子がチャレンジすると言っていますので、これに必要な赤紫蘇、青紫蘇(通称「大葉」)を大量栽培することにしました上の写真の他に、あちこちで栽培していますので、概ねこの倍の栽培量になります。赤紫蘇の育ちがちょっと悪いのですが、これは発芽がうまくいかなかった(3回種を蒔いてようやく発芽しました)為で、あと半月位で収穫可能です
一般に、漬物は発酵食品ですので、塩分量と乳酸発酵をコントロールすることが重要です。夏場の漬物は冷蔵庫で保管すると温度が低すぎて発酵が進まず塩辛いままになり、常温で保管すると乳酸菌が雑菌に負けて味が悪くなると共に悪臭が発生して食べられなくなります
夏野菜の柴漬けを美味しく作る為に、息子は何と!ワインクーラーの利用を思いつき、すぐさま購入に走りました。年金生活者には思いもよらぬ資金力と行動力です
因みに、息子の「漬物研究」のネタ本は以下の通りです。これでは家事はベテランのワイフや聞き齧りの知識だけの私如きでは到底太刀打ちできません!
<その他の漬物類>
ワイフと息子の努力でこれまで色々な漬物を作ってきました。以下は現在食に供している漬物類です;
味噌や醤油糀、酒粕などは、既に漬け床の発酵が完了しているので、ここに漬込むことで時間が経てば経つほど美味しい漬物になります。因みに右の皿に入っている「野沢菜カブ」と「縞ウリ」の酒粕漬は3年物!です
「キューリのパリパリ漬」はキューリを薄く輪切りにして二日間ほど天日で乾燥させた後、醤油、みりん、ショウガ、砂糖少々、好みでトウガラシの輪切りを加えた漬け汁に浸したものです。パリパリと言う食感が食欲をそそります。因みにこれは市販の「きゅうりのキューちゃん」を真似てワイフが考案したものです
拙宅の裏側には建築基準スレスレの狭いスペースがあります。ここに20年程前の竣工直後に植えた茗荷(ミョウガ)が、毎年7月頃になると相当量収穫できます。この茗荷は以下の様な梅酢漬け(梅酢は自家製梅干を作る時の副産物です)にして長期間保存して楽しんでいます。尚、一番左側は「茗荷の花」の甘酢漬けです
下の写真のトマトのシロップ漬けは今年初めての試みです(未だ味見していません)
2.乾燥させて保存
初夏から秋にかけて大量に収穫できるナスは、漬物の他に天日で乾燥させ、冬の鍋物の具として楽しんでいます。カラカラに乾燥させた後、乾燥剤を入れて保存すれば冬まで味が変わることはありません
またハーブ類はフレッシュなものを食べられ様に一年中栽培し、サラダ類には何種類ものフレッシュハーブを加えて野菜感覚で食べていますが、夏場はどうしても出来過ぎてしまいます
そこで、ハーブ類を乾燥したものも以下の写真の様に作っています。子供達やワイフの友人などにお金のかからない!プレゼントとしても重宝している様です
上の写真の右端にある「バジルペースト」は、乾燥バジルではなくフレッシュバジルを大量に収穫した時にちょっと高価な!松の実(カシュウナッツでも代替可能)を使って作るのですが、子供達やワイフの友人に大変喜ばれているそうです
ネギの栽培
拙宅でのネギの消費量は恐らく日本一!ではないか、と思っています。四季を問わず毎日大量に消費しています。因みに、拙宅では刺身を食べる時には刺身の量の倍くらいのネギが必要になります
ここ数年、自給を目指しているものの、必要量の半分か、三分の一程度しか供給できていません。今年こそは、と以下の写真の様に継続的な供給に向け努力を行っています
上の写真の右下には、既に収穫済みの長ネギ(約60本)を土の中に重ねて埋めて消費に備えていますが、これでも2ヶ月もつかどうか、、、右の写真の上には葉ネギを栽培しています(他に4つのコンテナで栽培中)が、これは薬味として使うネギ用で、根元で切って使っていれば自然にまた生えてきます
左の写真は冬用の長ネギ(約100本)を育てているコンテナの一部です。因みに、長ネギは種を蒔いてから収穫までの期間がかなり長い(このネギは今年3月に種を蒔いたもの)ので、栽培の場所を多く必要としますので拙宅の狭い屋上菜園では、写真の様に小さなコンテナでスペースを求めて移動しながらの栽培になります
以上