冬野菜あれこれ

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はじめに

3年間も続くコロナ禍の中で、家に籠る生活が続きました。こうした状況での一番の楽しみは家庭菜園の農作業です。種を蒔き、育て、収穫して、食べる、この一連の作業に植物とは言え、命との触れ合いがあり、食の楽しみがあり、しかもコロナ罹患のリスクはほぼゼロ! また私の場合、農場は屋上という極めて狭いエリアではあるものの、片道30段の階段の上り下り土の再生、草取り、水遣り、害虫殺害!、エトセトラ、そこそこの運動量も確保できるとあって一石二鳥以上のメリットのある趣味です

ところが昨年5月以降、老人には珍しくもないものの、中々しぶとい病に罹り、検査、治療に明け暮れる日々が続いて農作業も手抜きが目立つ様になりました。しかし、「何とか(ここに慣用語句を入れると拙宅では差別撲滅警察に逮捕される?ので使えません!)とハサミは使いよう」で、あれこれの工夫を積み重ねて、何とか例年通りの作柄を維持できています。以下はそのご報告です

現在収穫中の野菜

1.白菜
種を蒔いて苗を育てる8月下旬以降9月一杯は、手術、入院、禁酒(関係無いか!)で全く作業が出来ず、やむを得ず白菜とキャベツは苗を購入して植え付けました。また、夏野菜収穫後のコンテナの土は手抜き再生で済ませましたが、下記の写真の様にそこそこの出来となりました
① 白菜

1月4日に収穫した白菜は1ヶ2キロ以上ありました(上出来!)
今シーズンから、試しに余った苗を密植して育ててみましたが、これが大成功!
12月初めから収穫し、柔らかい葉はお浸しなどにすると絶品の味でした。また、生野菜サラダにしてもレタスとはちょっと違った食感で中々の味でした。特に芯の部分の歯ごたえも中々いい感じです

2.キャベツ
病の為か?青虫の捕獲・殺害が思う様にできず、一部の株は虫食いになりました。しかし、12月の寒波襲来のお陰で結果として収穫時のキャベツは十分に成長出来ていました

1月4日に収穫したキャベツの虫食いの葉を取り除いて見ればそこそこ立派に育っていることが分かります

 

3.レタス
レタスの種蒔きは8月中旬に終えていたため、自作の苗で必要量を確保できました。12月以降、生野菜サラダの他、中国流に鍋の野菜としても重宝しています

4.ケール
昨シーズン試しに育ててみたら、大成功!沢山食べると共に、潤沢に種が取れました。今年はこの種で育てています。冬の生野菜サラダの材料として欠かせない野菜になりました

5.セロリ
これも昨シーズンの成功から4株に増やして栽培中です。種は勿論自身で採種したものです。冬の生野菜サラダの材料として欠かせない野菜になりました

6.水菜
拙宅の冬野菜の定番です。今シーズンも生野菜サラダ、鍋の具材として常に活躍しています。この野菜は根こそぎ収穫しなければ、後から後から生えて来るので冬野菜の優等生です(ネギの葉っぱが一部存在を主張しています!)

7.各種ハーブ
例年通り、11月以降室内の日当たりの良い出窓で栽培し、必要に応じ料理に使っています
<種類>
セージ、ディル、バジル、パセリ、イタリアン・パセリ、フレンチ・パセリ、ペパー・ミント、オーデコロン・ミント、レモンバーム

尚、冬場は日照時間が足りないので、自作のLEDライトで補っています(赤色が主体の光)」

これから収穫する野菜

1.根菜類
昨年は、底の深い大きなコンテナで栽培していたナスを秋ナス収穫を期待して10月一杯迄栽培していたため、これまで栽培していた青首大根は栽培できませんでした。従って、根菜類は以下の3種類になりました;

ねずみ辛味大根」は大根おろしにして天ぷらの友とするのがベスト。「はつか大根しらうお」と「日野菜カブ」は漬物として利用する予定。「日野菜カブ」については、ネット上のレシピを見ると生食もお薦めの様です

2.野沢菜
今年も漬物用に中型コンテナ2ヶを使って栽培しています;
野沢菜は長野県下高井郡野沢温泉村の名刹薬王山健命寺の八代住職昇天園端大和尚が京都に遊学の際、浪速の天王寺蕪の種子を持ち帰り広めたものと言われています。大きな葉としっかりした茎は有名な「野沢菜漬け」で食べられるのが一般的です。カブの部分は葉に比べると小さいのですが、長野県出身の先輩からの薦めで「粕漬」にした所、大変美味しくいただけることが分かりました

3.ネギ類
長ネギについては、昨年度から自作のネギ用コンテナを止め、最近ホームセンターに出回っている深底のコンテナを使用することにしました。1ヶ約700円と高価ですが、一つのコンテナに2列に植えれば20本栽培できそうなので使用することにしました(6コンテナx20本 ⇒ 120本)。しかし、思惑通りにいきませんでした。原因は恐らく「密植になり過ぎ」となることと、「苗が小さい時に日当たりが悪くなる」為だろうと思われます
細ネギについては12月まで繰り返し収穫(根元からカットすると再び生えて来る)したので、一旦全て掘り上げ、新しい土で植え直しています。春から収穫可能になるはずです

4.タマネギ(二種;生食用と長期保存用)、ペコロス仏語/小さなタマネギ
昨年大成功だったので、今年も同じように植え付け、現在までのところ順調に育っています。ペコロスは恐らく3月下旬からタマネギは5月に入ってからの収穫になると思われます

5.その他
ニラについては、今後一部コンテナを下記のビニールハウスに入れて収穫しようと思っています。残りのコンテナはこのまま冬越しさせて、春からの収穫を目指します
ブルーベリーは昨年枯死したため、二種類(実を多く収穫するには二種類の株を植える必要があるそうです)。ラズベリーブラックベリーは、新しく支柱を建てて枝を誘導する栽培を試みることとしました

発芽・育苗器とビニールハウスを使った葉物野菜の冬季栽培

<発芽・育苗器>
既に6年前から夏野菜の苗を種から発芽・育苗させる為に自作したものを今でも室内で使っています(ref:「夏野菜の発芽・育苗の工夫_①」、「夏野菜の発芽・育苗の工夫_②」。今シーズンは、冬野菜の為の発芽・育苗器を自作してみました。冬場は日照時間が短いので室内のみでは苗を十分に成長させることは無理なので、屋外での使用を前提として制作してみました。基本構造は室内用と同じですが、コンテナの周りを断熱の為に発泡スチロールで覆う事、コンテナの中の水を20~30℃に保つため、熱帯魚用水槽電熱器を大水槽用の200ワットとしました。また、日中の日差しを確保する為に上部を透明のビニール(ゴミ袋を使用)で覆っています。尚、温水にある苗を乗せるトレーは100円ショップで購入できます;
既に運用していますが、上々の結果を得ています。1月1日の朝、拙宅付近の気温はマイナス1℃前後でしたが、コンテナ内の水温を測ってみたところ22℃を保っていました。また日中は天気が良かったこともありトレー上は30℃を越えていました。尚、製作費は約6,600円で収まりました(下記「2022年度の費用内訳」参照)

<ビニール・ハウス>
2020年から始めた冬場のビニールハウス(「秋・冬野菜の現況」)を、今シーズンは規模を拡大して冬野菜を栽培しています。今後、収穫が終わって空いたスペースに上記の発芽・育苗器で育った苗を移植していく予定です;


上の写真2枚は後ろに白壁がある所に設置しましたので壁からの反射で日中は気温が上がり易いのですが、下の写真はテーブルの上に乗せて設置していますので、周囲に迫る寒気を防ぎきれないせいか成長が遅くなっています
左の写真は、中央の写真の中を写したものですが、高菜ホウレン草はもうすぐ収穫できるほど成長しています
尚、ビニールハウスに必要な主な資材は70リットルの透明ビニール(1枚37円)と洗濯ばさみ(100円ショップで格安で大量に?手に入ります)です

2022年度の費用内訳

2022年度の全費用は以下の通りです。赤字となっている項目が、例年と比べて費用増になっています;

以上